不正咬合は、歯がうまく噛み合わず、乱れたり隙間がある歯並びの状態です。
様々なタイプがあり、叢生(八重歯や乱杭歯)は歯が重なってガタガタになる状態、上顎前突(出っ歯)は上の前歯が突出する状態、反対咬合(受け口)は下の前歯が上の前歯より前に出る状態です。
開咬(オープンバイト)は前歯に隙間ができ、交叉咬合は奥歯の咬み合わせがずれる状態です。
過蓋咬合は上の歯が下の歯を覆う状態、空隙歯列(すきっ歯)は歯と歯の間に隙間がある状態、正中の不一致は上下の歯の中心がずれている状態です。
理想の歯並びとは、上下の前歯が一直線上に並び、上の歯が下の歯より奥に位置し、上の前歯が下の前歯を2〜3mm覆っている状態です。上の歯が下の歯を半分以上隠すと噛み合わせが深すぎるとされます。
自分の歯並びをチェックする際は、正面から見て顔の中心線と前歯の中心が一直線か、歯並びにでこぼこや隙間がないか、そして横から見た時に上下の前歯の隙間が5mm以下か、唇が鼻とあごを結ぶ「Eライン」上にあるかを確認します。
また、口を大きく開けた際に永久歯28本(親知らず除く)が揃っているか、歯と歯の間に隙間がないかも重要です
矯正歯科を選ぶ際には、まず、技術力が高く、最新の治療法(インビザラインや裏側矯正など)を取り入れている医院を選びます。
次に、治療内容やオプションの説明が丁寧で、患者の疑問や不安に十分答えてくれる医院が望ましいです。
また、費用が適正かつ明瞭で、丁寧な治療を提供する医院を選ぶことも重要です。
さらに、虫歯や歯周病の治療ができるなど、チーム医療を実施している医院が理想的です。これらのポイントを参考に、最適な矯正歯科を選びましょう。
矯正治療は、歯並びを整えることで顔のラインを美しくし、外見に自信をもたらします。これにより性格が明るくなり、積極的な行動が可能になるというメリットがあります。
特に子供にとっては、歯並びのコンプレックスを解消し、心理的な成長にも良い影響を与えます。見た目の改善の他に、虫歯になりにくくなり、食べ物を噛む機能が向上します。これが健康維持につながり、長寿にも貢献するとされています。
ただし、矯正治療には時間と費用がかかるデメリットがあり、装置の装着に伴う一時的な痛みや見た目への影響を考慮する必要があります。
矯正治療中の歯磨きは、ブラケットやワイヤーの周りに汚れがたまりやすいため特に丁寧に行う必要があります。矯正専用歯ブラシや山型歯ブラシを使用し、装置の隙間や細かい部分もしっかり磨きます。
歯と歯の間や歯茎の境目は、歯間ブラシやP-CUREを用いて清掃します。ブラッシングの際は、力を入れず小刻みな動きで磨くのがコツです。
また、歯磨き剤は最初に使わずに磨き、後で少量を使用し、フッ素入りのもので虫歯予防を行います。ブラッシングの順番を決め、磨き残しがないようにしましょう。
矯正治療は保険適用外で、費用は医院によって異なります。
初診時のカウンセリングや診断、矯正装置や管理料などで費用が発生します。
矯正装置には部分矯正から舌側(裏側)矯正、インビザライン(マウスピース)など様々な種類があり、それぞれ料金が異なります。子どもの矯正の場合、治療方法によって1期と2期で料金が異なります。
矯正治療を安くする方法として、部分的な矯正やワイヤー矯正があり、医療費控除も利用できます。
分割払いを希望される場合はデンタルローンなどを利用できる場合があるので支払方法も確認するようにしましょう。
医療費控除とは、自分や家族の医療費を支払った場合、一定の所得控除を受ける制度です。対象となる医療費は、納税者が支払ったもので、その年の1月1日から12月31日までの期間に支払った費用が含まれます。
矯正治療費は、美容目的を除いて医療費控除の対象になります。
これは、1年間に10万円以上支払った医療費(他院含む)に適用され、税金の還付が受けられる制度です。還付額は収入によって異なります。
詳細は自治体や税務署に問い合わせてください。