八重歯はお口が小さいために、歯が並びきらずに飛び出てしまうことによって起こります。なので、治す方法は
の3つになります。
それぞれご説明します。
八重歯や叢生の不正咬合の程度が強い場合には抜歯矯正となります。抜歯して歯を動かすスペースを作ります。八重歯の隣の小臼歯(4番(または5番))を抜歯します。
健康な歯を抜くことに抵抗を感じる方も多いかと思いますが、矯正において抜歯も治療の一部といっても言い過ぎではありません。
というのも、八重歯・叢生の程度が強い場合に非抜歯で矯正治療を行うと、歯が動くスペースがないので、出っ歯になってしまいます。
抜歯することで歯並びがきれいに整い、噛み合わせも改善します。また、虫歯や歯周病などにもなりにくくなるので歯の健康にも良い影響があります。
八重歯・叢生の不正咬合の程度が強くない場合には非抜歯矯正が可能です。歯を抜かずに、歯を動かすスペースの確保するために歯の横幅を減らすスライス(ストリッピング)という方法を取ります。
歯の両サイドの表面のエナメル質の部分をほんの少し(0.2mm〜0.5mm程度)削ります。前歯6本をスライスすると矯正に必要なスペースが十分できますのでご安心ください。
スライスした後、矯正治療に入ります。
これらの方法が適してるのは、
以下の4つの方法になります。
子供さんの場合はお口(アゴ)を大きくして八重歯を治す事も可能です。
八重歯が生えてくるのは11〜12才くらいです。その時にひどい八重歯になっていれば、歯を抜かなくてはいけないかもしれませんが、歯を抜かずにあごの骨を大きくすることで治せる場合もあります。
小児矯正では、治療を始める時期によって方法や値段が変わりますので、まずはご相談下さいね。
治療期間は症状によって変わってきます。
一般的に2年くらいかかります。歯が動きやすい方は早ければ1年半くらいで治る時もありますし、動きにくい方は2年半以上かかる可能性もあり得ます。
八重歯の程度にもよりますが、目安として前歯全体の歯の重なりの量が、
軽度・・・おおむね前歯の重なり具合が全体で3mmくらいまでの場合です。⇒半年から1年くらい
中度・・・おおむね前歯の重なり具合が全体で5mmくらいまでの場合です。⇒1年くらい
重度・・・おおむね前歯の重なり具合が全体で7mmくらいまでの場合です。⇒1年から1年半くらい
になります。これも目安であり、個人差があります。
八重歯治療では抜歯をする方法と抜歯しない方法があります。
歯を抜くかどうかは、前歯の重なりがどのくらいの程度なのかによります。
例えば、前歯がすごく重なってる方の場合は歯を抜かなければいけません。またすごく八重歯がすごくきつい方も歯を抜かなければいけません。
前歯と八重歯の両方が結構重なってる場合も歯を抜かないといけないかもしれません。
もちろんなるべく抜かない治療法をいつも考えていますので、抜かなくていける場合も多いです。 抜歯は大変だし大切な歯を抜きたくないと思われるかもしれませんが、歯並びを治すために必要な処置であることをご理解ください。また当院には口腔外科医がおりますのでご安心くださいね。
これらのことを行って矯正装置を歯に着ければ、八重歯や重なっている歯が歯列の中にきれいに収まります。※抜歯しない場合もあります。
八重歯を治すには、小臼歯を抜いて歯が並ぶためのスペースを作ります。
歯を並べるスペースを作ったうえで、ワイヤー矯正やインビザライン等でスペースを利用して歯をきれいに並べていきます。
八重歯の程度がきつい場合は、抜歯するケースが多いです。抜歯する場合は小臼歯を抜歯することが多く、小臼歯を2本抜歯すると約14mmのスペースが出来ます。
歯を抜きたくないとおっしゃる患者さんもおられますが、抜歯をしないと歯が並ぶためのスペースが足りないため、そのまま並べていくと出っ歯になってしまいます。
八重歯の程度があまりきつくない場合は、非抜歯矯正で治る場合があります。
ただしスペースが足りないままで歯を並べると出っ歯になってしまいますので、前歯の両側を0.2〜0.5mmくらい削ってスペースを作ります。
これをディスキング、またはスライスといいます。
スライスは矯正担当医が必要と判断した場合に行います。また、スライスだけを単独で行うものではなく、ワイヤー矯正やマウスピース矯正のオプションとして行います。
虫歯や歯周病の予防、顎関節の負担軽減など、見た目だけでなく歯を健康に保つためにも歯並びをきれいにするメリットがあります。
当院では、「自然な見た目」と「良い噛み合わせ」の2点を ゴールと考え、ガタガタ・八重歯の方の治療を行っていきます。
歯が重なったり、ガタガタでふぞろいになっている歯並びのことを「叢生」「乱杭歯」といいます。その中で糸切り歯が前に飛び出した状態を特別に「八重歯」といいます。
原因としては元々あごが小さかった、元々歯が大きかった、乳歯の頃の虫歯、虫歯により早期に乳歯がなくなった、あごが十分に発達できなかったことなどがあります。
現代人の食生活は昔に比べて柔らかいものが多くなったため、咬まなくなったこともあごの発達に悪い影響を与えていると考えられています。
八重歯の根本的な原因はお口が小さいことです。お口が小さい為に全ての歯が並び切ることができずに結果的に歯が飛び出してしまうんです。
お口が小さくなる原因はたくさんあります。柔らかい食べ物ばかり食べて育つことはもちろんですが、離乳が遅れたり、おしゃぶりを長く使ってる子どもさんは、ほっぺたの筋肉がいつも緊張していてそれによってあごの骨を圧迫してあごの成長を阻害します。
また、犬歯の永久歯への生え変わりが遅くなった場合に、狭いスペースに犬歯が収まりきらずに前上方にずれて生えてしまったせいで八重歯になってしまうこともあります。
また、乳歯の奥歯に多くの虫歯があった場合、虫歯で歯が減った分だけ乳歯の位置が前に来てしまい、歯が生えるスペースがなくなります。
更には乳歯を早期に抜歯したりした場合にも同じことが起こります。
歯の大きさに対してあごが小さく、歯が並びきらないためにこのような状態になってしまいます。
歯が重なっている部分に歯ブラシが届きにくく、歯磨きがしにくいので虫歯や歯周病になりやすくなります。
歯がでこぼこしていると正しく咬み合わなかったり、食べ物を噛み砕くことができなかったりします。前歯は食べ物を咬み切る役目があり、奥歯には食べ物をすりつぶすという役目があります。
それぞれがバランスよく使われないと負担が偏ってしまい、負担の大きい歯は寿命が短くなってしまう可能性もあります。
患者さんには、八重歯は治した方が良いと申し上げています。
日本では前歯を可愛いと感じる方もおられますが、矯正歯科では不正咬合の部類に入ります。八重歯が歯列から飛び出していることで歯列にデコボコが出来て、その部分に歯垢(プラーク)が溜まりやすくなります。そのため虫歯や歯周病になるリスクが高まります。口臭も多くなるかもしれません。
また、八重歯になる原因は全ての歯がきれいに並ぶためのスペースが足りなかったせいですので、上や下の前歯が少しガタガタしているかもしれません。見た目が気にならないとしても、ガタガタしている部分は八重歯と同様に、虫歯や歯周病になるリスクが高まります。
上の前歯は他の歯と比べて横幅が大きいのですが、写真を拝見していないのでわかりませんが、もしかしたら前歯が少しだけ他の方よりも大きいせいで、歯がきれいに並ぶ為に必要なスペースがなくなってしまって歯が押し合った結果、八重歯になったのかもしれません。
八重歯の方の場合は部分矯正だけでは難しいケースが多いです。ではどうやって治すのかというと、左右の小臼歯を抜歯して八重歯が歯列に収まるだけのスペースを作り、そのスペースを利用して歯列から飛び出している八重歯を正しい位置へ動かします。もし前歯が少し出っ歯気味でしたら、それも下げることが出来ます。
この場合はワイヤー矯正(裏側矯正ですとより目立ちにくいです。)が好ましいのですが、少し期間が多くかかっても良ければ、マウスピース矯正でも出来る場合があります。当院のワイヤー矯正は白いブラケットを使いますので、ワイヤーも白いものを使えば(ホワイトワイヤー矯正)、目立ちません。
前歯の大きさは、前歯の左右をほんの少し削ることで、やや小さくなります。削った部分のスペースも、矯正装置を使って歯を動かすことでなくしていきます。
八重歯や乱ぐい歯の人は、重なった歯の部分の虫歯のリスクが高まります。
乱ぐい歯の場合は、123番の歯の重なる部分が特に虫歯になりやすい傾向があります。
また、八重歯の場合は重なった歯の裏側に磨き残しが多く、歯垢や歯石が溜まりやすいので虫歯リスクが高くなります。