
マウスピース矯正の中でも人気のあるインビザラインで部分矯正をしようとした時に、デメリットはあるのか気になると思います。インビザラインでの部分矯正のデメリットについてご説明します。
インビザラインでの部分矯正のデメリット
1. 適用症例が限られる
インビザラインの部分矯正は、適応できるケースが限られています。例えば、以下のような場合には部分的な治療が向かない可能性があります。
- 重度の不正咬合がある場合 → 全体的な治療が必要になる
- 奥歯の噛み合わせに問題がある場合 → 前歯だけ整えても、噛み合わせが悪くなる
- すきっ歯が広範囲にわたる場合 → 部分的に治すだけではバランスが取れない
「部分矯正なら安く済むし、短期間で終わる」と考えがちですが、自分の歯並びに合った治療法を選ぶことが大切です。
部分的な治療は本来、歯並びの乱れているところを部分的に治す治療ですので、軽度のすきっ歯、ガタガタ、出っ歯、受け口しか治せません。また、一般的に前歯の2~8本程度の歯並びを治す治療です。
八重歯やガタガタで歯が大きく重なっている場合は、歯を大きく動かさなければなりませんので、抜歯が必要になることが多く、部分的な治療では出来ません。
2. 部分矯正では噛み合わせの調整が難しい
「前歯だけ治せれば十分」と思われるかもしれませんが、部分矯正では噛み合わせのバランスを調整しにくいことがあります。例えば、前歯の位置が変わることで、奥歯との噛み合わせがズレてしまうケースも少なくありません。
- 噛み合わせのズレが原因で、顎に負担がかかることがある
- せっかく前歯が整っても、全体の歯並びが悪化するリスクがある
- 一時的に食事の際の違和感を感じることも
噛み合わせの乱れは、肩こりや頭痛につながることもあるので、見た目だけでなく機能面も考慮することが大切です。
部分矯正で動かすのは主に前歯です。そのため、奥歯の噛み合わせを改善することは出来ません。噛み合わせを治す必要のある方は、全顎の治療が必要です。
3. 歯を削ることがある
矯正治療では、歯を動かして並べるためのスペースが必要です。全顎の治療では小臼歯の抜歯をしてスペースを作ることが多いですが、部分的に治す場合は前歯の横を少し削って、前歯の幅を縮めてスペースを作ります。
その処置のことをIPR(ディスキング、ストリッピング、スライス)と言います。IPRで削るのは、エナメル質の部分だけで、0.25ミリ~0.5ミリ程度です。僅かに削るだけですので、通常は痛みはありません。
しかし、元々エナメル質が薄くなっていて知覚過敏だった患者さんの歯をIPRで削ると、知覚過敏が酷くなることがありますので、注意が必要です。
4. 1日22時間以上の装着が必要
マウスピース矯正は、患者さんご自身で取り外しが可能なのでメリットですが、外す時間が長くなってしまうと、歯が治療計画通りに動かなかったり、後戻りしてしまうということが起こります。
インビザラインで推奨されている装着時間は20~22時間ですが、当院では後戻りを防ぐために、1日22時間以上装着するようにして頂いています。
5. アライナーを変えた時に締め付け感や痛みが出ることがある
インビザラインのアライナー(マウスピース)は透明な薄いプラスチックで出来ています。
アライナーは1~2週間毎に新しいアライナーに付け替えますが、新しいアライナーを付けた直後は歯が締め付けられる感じがしたり、痛みが出たり、発音しにくく感じることがあります。しかし数時間で慣れますので、ご安心ください。
6. ワイヤー矯正よりも治療に時間がかかる傾向がある
部分的な治療なら「短期間で終わる」と思われがちですが、実はそうとも限りません。歯の動きには個人差があり、思ったより時間がかかるケースも多いんです。
- 歯の動きが遅いと、治療期間が予定より長くなる
- 噛み合わせの微調整に時間がかかることもある
- 予定通りに装着時間を守らないと、治療が長引く
「たった数ヶ月で終わると思っていたのに、1年以上かかってしまった…」というケースもありますので、事前にしっかりと確認しておくと安心ですね。
インビザラインでは、アライナー1枚につき0.25mm程度を動かすように設計されています。これはマウスピース矯正の特徴で、歯を動かす速度が遅いために、歯が動く時の痛みが少ないというメリットにもなります。しかし、ワイヤー矯正、裏側矯正と比べて少し治療期間が長くなる傾向があります。
7. 後戻りしやすい
部分矯正は、全体的に治す場合に比べて「後戻りしやすい」という特徴があります。特に、インビザラインは取り外し可能な装置のため、リテーナー(保定装置)をしっかり使わないと、せっかく整えた歯並びが元に戻ってしまうこともあります。
- 治療後の保定を怠ると、数ヶ月で歯が動いてしまう
- 奥歯の支えがないと、前歯が動きやすい
- 一生リテーナーを使う必要がある場合も
「ちょっとの歯並びのズレだから、すぐに直る」と思っていても、後戻りしやすいということは覚えておいた方が良いでしょう。
8. 仕上がりに満足できないことがある
部分矯正は、特定の歯だけを動かす治療のため、「思った通りの仕上がりにならなかった」と感じる方もいます。
- 全体のバランスが気になる → 前歯だけ整えても、他の歯の位置が気になることがある
- 正面からは綺麗に見えても、横顔のバランスが悪いことも → 口元の突出感が変わらない場合も
- 元々の歯並びとの調和が取れないこともある → 治療後に追加の矯正が必要になることも
特に「見た目の変化」を重視する方は、仕上がりのイメージを事前にしっかり確認することが大切です。
インビザラインでの部分矯正とは?

マウスピース矯正は、透明なマウスピースを1日22時間歯にはめて歯並びを治していきます。部分矯正では、マウスピース自体は歯全体に装着しますが、動かすのは主に前歯で、奥歯が動くことはありません。
部分矯正は気になる部分の歯並びだけをきれいにする治療ですので、全顎矯正よりも期間や費用を少なく出来るのが特色です。
そのため、全顎矯正と比べると、マウスピースの枚数が少なくなります。また、部分矯正では歯を大きく動かすことは出来ませんので、抜歯矯正は行いません。
まとめ

インビザラインで部分矯正をすると、以下のようなデメリットがあります。
後戻りしやすい → リテーナーの使用が必須
適応範囲が限られる → 全体的な治療が必要な場合もある
治療期間が長引くことがある → 思ったより時間がかかる可能性がある
仕上がりに満足できないことも → バランスを考えた治療が必要
「前歯だけ治せばいい」と思っていても、実は奥歯の噛み合わせとのバランスも大切なんです。もし部分矯正を考えているなら、事前にしっかり相談して、納得のいく治療を受けられるようにしましょうね!
インビザラインで部分矯正を行った時のデメリットについてご説明しました。治療を始めるには、まず、部分的な治療が可能かどうかの診断が必要になります。無料の矯正相談をご利用いただくと、部分矯正可が能かどうかがわかりますので、ぜひご利用ください。