小児矯正

一歳児の歯並びが悪いとき…ママ・パパへのアドバイス

一歳児の歯並びが悪いとき…ママ・パパへのアドバイス

一歳児の歯並びが「悪いかも?」と感じたとき、どう考えたらいい?

「うちの子、前歯がズレてる気がする」「噛み合わせがガタガタっぽい…」
そんな風に感じてモヤモヤしているママ・パパ、多いと思います。

でも、実は・・
一歳前後の歯並びは、まだまだ“途中経過”なんです。

この時期の歯は、生え始めたばかりでバランスが不安定。個人差も大きく、
「一時的に歯並びが悪く見える」こともよくあるんですよ。

一歳児の歯並びが悪いと感じるのはどういう状態のとき?

「歯並びが悪いのかも…?」って感じるタイミング、実は直感じゃなくて“ちゃんとしたサイン”があることも。
ここでは、一歳児でよく見られる歯並びの気になる例をチェックしてみましょう👀

気になりやすい歯並びのパターン

前歯のすき間が大きい(すきっ歯)
→ 前歯が生えたばかりの時期は、すき間があるのがむしろ正常なことも。特に心配はいらないケースが多いです。

上の前歯が出ている(出っ歯っぽい)
→ 指しゃぶりやおしゃぶりが原因で前歯が前に傾いて見える場合もあります。長期化する場合は要チェック。

上下の歯がかみ合っていない
→ 笑った時に、上の歯と下の歯がかみ合わず“前後にずれている”ように見えるときは、一度歯科で相談するのがおすすめ。

上下の歯の真ん中がズレている(正中不一致)
→ 成長とともに自然に整う場合もありますが、大きくずれていたり左右差があると、噛み合わせに影響する可能性も。

ガタガタに見える(叢生の予兆)
→ 歯が並ぶスペースが狭い場合に、次に生えてくる歯がうまく並ばず“ギュウギュウ感”が出てしまうこともあります。

ポイントまとめ

これらの状態の多くは、「成長途中」で自然と整っていくこともあります。でも中には、習慣やクセの影響でそのまま悪化してしまうパターンもあるんです。

だからこそ、

気になるところをメモしておく

健診時に写真を見せて相談する

他の子と比べすぎず、その子のペースを見守る

というスタンスが大事なんです。

「悪いのかどうか判断できない…」というときは、ママ・パパの“違和感センサー”を信じて、歯医者さんに相談するのが一番早くて安心です!

歯並びの乱れを放置すると、将来どんな影響があるの?

ただし!注意が必要なケースもあります。
一部の“癖”や“口の使い方”が原因で、不正咬合につながることも…。

以下のような習慣があると、歯並びや顎の発達に影響する可能性があります。

指しゃぶりやおしゃぶりの長期使用
→ 強く吸う習慣が続くと、前歯が前に出たり、すき間が開いたままになることもあります。

口呼吸
→ いつもお口が開いていると、舌の位置が安定せず、歯並びに影響を与えることがあります。

硬いものを噛まない食生活
→ 柔らかいもの中心の食事だと、あごの発達が弱くなり、歯が並ぶスペースが足りなくなる場合も。

このような習慣が続くと、将来的に不正咬合になり、
歯磨きがしづらくなったり、虫歯や歯周病のリスクもUPします。

実はよくあるお悩み。多くのママ・パパも同じことで悩んでいます

子供

「自分の子だけかも…?」って不安になりますよね。でも大丈夫!
一歳児の歯並びに関するご相談は、実は歯科でもよくある内容なんです。

小児歯科の健診では、保護者の方から以下のようなご質問がよくあります。

「下の歯が左右で高さ違うんですけど、大丈夫ですか?」

「上の前歯の間がすごく開いてます…」

「前歯がハの字っぽくなってるんですけど、普通ですか?」

こうしたご相談の多くは、一時的な成長段階によるものであることがほとんど。

安心して!適切なケアで健やかな歯並びを育めます

子供

ポイントは、「すぐに矯正が必要!」と焦るのではなく、
“日常生活の中での小さな気づき”を大切にすること。

正しい姿勢や食べ方
指しゃぶりを優しく卒業させるタイミング
お口を閉じる習慣のサポート

これらを意識していくことで、歯並びやあごの成長に良い影響を与えることができます。つまり、大切なのは「予防」や「観察」です。

お家でできるチェック&対応方法

では、実際にどんなことを確認すれば良いのでしょう?
以下のポイントを参考にしてみてください。

お口の癖を観察する
→ 指しゃぶりや舌を前に出す癖がないか、さりげなくチェック。

噛む回数を意識した食事
→ 小さく切りすぎず、しっかり噛むことを促すように。

姿勢と呼吸をチェック
→ お口が常に開いていないか、姿勢が崩れていないか観察。

歯科での定期的な健診を受ける
→ プロの目で成長の過程を見てもらうと安心感が得られます。

これらを取り入れることで、歯並びに影響するリスクを未然に減らすことが可能になります。気になることがあれば、気軽に小児歯科で相談しましょう♪

定期的な健診と小さな習慣が将来の口元を守ります

子供

一歳児の歯並びが悪い時、「悪いように見えるけど、このままでいいのかな?」と不安になりますよね。でもその気づきが大切です。

健やかな歯並びは、生活習慣+観察+プロのサポートで育てていけます。まずは焦らず、小さなことからコツコツ意識していきましょう。

こういう時は歯科を受診してみて

一歳児の歯並びって、「まだ様子見でいいのかな?」「今、受診したら早すぎる?」って悩みますよね。
でも、迷ったら一度歯科で相談するのが一番の安心につながります。

特にこんな場合は、早めの受診がおすすめ!

前歯のすき間が極端に大きくて、なかなか閉じてこないとき
→ 舌癖や発音への影響が心配されるケースもあります。

上下の前歯がまったくかみ合っていない(開咬ぎみ)
→ おしゃぶりや指しゃぶりの影響が強く出ている可能性も。

上の前歯が大きく前に出ていて、転んだ時に折れそうな状態
→ 前突の傾向がある場合は、早めの対応が安全面でも大事です。

噛む・飲み込む・発音などに何らかの違和感があるとき
→ 機能面の発達に関わることなので、専門的なチェックを。

ママ・パパの直感で「なんか変かも」と感じたとき
→ その直感、大事です。気づきは早いほど◎!

受診=治療じゃない!という安心感も

「受診したらすぐ矯正とかになるのかな…」って不安になるかもしれませんが、
小児歯科での診察はあくまで成長の“見守り”の一環。
大多数の場合、ただの確認で終わりますし、「じゃあこのくらいで様子見ましょうね」というアドバイスをもらえるだけでも、安心感は全然違います✨

「気になる」を我慢せず、相談することが最善のケア

歯並びの悩みって、放っておくとだんだんモヤモヤが大きくなるもの。逆に、「ちょっと相談してみようかな」と一歩踏み出すだけで、その後の子育てにも余裕が生まれます。

お子さんの笑顔と健やかな成長のために、歯科のサポートもぜひ活用していきましょう。

まとめ

一歳児の歯並びが「悪いのでは?」と感じたとき、多くのママ・パパが不安になるのは当然のことです。ですが、歯が生えそろう途中段階であるこの時期には、一時的にすき間が空いたり、ズレて見えたりするのはよくあることでもあります。

ただし、指しゃぶりやおしゃぶりの長期使用、口呼吸といった習慣が続くと、将来的に不正咬合へとつながるリスクも否定できません。そうした場合には、早めに気づき、生活習慣を見直したり、小児歯科で相談したりすることがとても大切です。

大事なのは、すぐに矯正が必要と決めつけることではなく、お子さんの成長をやさしく見守りながら、正しい姿勢や噛み方、呼吸など日々の習慣に意識を向けること。定期的な健診も心強い味方になります。

お子さんの歯並びの状態に「ちょっと気になるな…」と感じたら、遠慮せずに歯科で相談してみてください。些細な疑問でも、プロの視点でチェックしてもらうことで、安心につながります。小さな気づきが、将来の健やかな口元を育てる第一歩になりますよ。

この記事の監修者

医療法人真摯会
理事長 歯科医師 総院長
松本正洋
クローバー歯科、まつもと歯科 総院長。国立長崎大学歯学部卒業。1989年歯科医師免許取得。1998年医療法人真摯会設立。矯正歯科の認定多数。日本抗加齢医学会 認定医。

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