インビザライン

インビザラインが目立つ場合、どんな理由が考えられる?

インビザラインが目立つ場合、どんな理由が考えられる?

透明なマウスピース型矯正装置のインビザラインも、状況によっては意外と目立つことがあります。インビザラインが目立つ原因とは?また、どうすれば目立たないようにすることが出来るのでしょうか??インビザラインが目立つ理由と、その対策についてご説明します。

インビザラインは本当に目立たないの?

インビザライン

「インビザラインは透明だから目立たない」と聞いて、安心される方も多いでしょう。確かに、ワイヤー矯正に比べれば見た目の違和感は少なく、目立ちにくいのは事実です。

しかし、「完全に見えない」わけではありません。実際に、インビザラインを使用している患者さんの中には、「意外と目立つ」「人に気づかれることがある」と感じる方もおられます。

基本的には目立たないインビザラインですが、なぜ目立ってしまうことがあるのでしょうか?その原因と、目立たないようにするための対策を詳しく見ていきましょう。

目立つ原因①:アライナーの汚れや黄ばみ

「最初は透明だったのに、使っているうちに黄ばんでしまった…」
そんなお悩みをお持ちの患者さんもいらっしゃるかもしれません。

インビザラインのアライナー(マウスピース)は、 食事や飲み物の影響で汚れが付着することがあります。
特に、以下のような場合に黄ばみが進行しやすくなります。

着色しやすい飲み物を摂取する
コーヒー・紅茶・赤ワインなどは、アライナーの黄ばみを引き起こしやすい飲み物です。

  • アライナーを装着したまま飲食する・・唾液の流れが遮られ、色素が定着しやすくなります。
  • 正しい洗浄方法を守っていない・・歯磨き粉でゴシゴシこすると、細かい傷がつき、汚れが付きやすくなります。

対策

  • 透明感を保つため、水以外の飲み物はアライナーを外して摂取する
  • 専用の洗浄剤を使い、しっかり清潔を保つ

アライナーが清潔であれば、目立ちにくくなります。

目立つ原因②:アタッチメントが強調される

インビザライン治療では、 「アタッチメント」と呼ばれる小さな突起を歯に装着する ことがあります。このアタッチメントは、インビザラインの動きを助ける重要な役割を果たしますが、人によっては目立つことがあります。

アタッチメントが目立つ要因としては、以下のようなものがあります。

  • 歯の色とアタッチメントの色が微妙に異なる
  • 前歯に多くのアタッチメントがついている
  • 光の当たり方によって影ができる

対策

  • アタッチメントの色を自分の歯に近い色にしてもらう
  • 必要最小限のアタッチメントで済むよう、事前に相談する

目立つ原因③:装着方法やフィット感の問題

インビザライン装着中

インビザラインは 歯にしっかりフィットしていれば 目立ちにくいのですが、 フィット感が悪いと逆に目立ってしまう ことがあります。

フィットが悪くなる原因として、以下のようなことが考えられます。

  • アライナーが浮いてしまう・・しっかり奥まで装着できていないと、歯とアライナーの間に隙間ができてしまいます。
  • 装着時間が足りない・・1日22時間以上の装着が推奨されていますが、装着時間が短いと歯の動きが遅れ、アライナーが合わなくなることもあります。

対策

  • 正しい装着方法を守る・・「チューイー」を使ってしっかりアライナーを密着させる

目立つ原因④:歯並びや噛み合わせの影響

もともとの 歯並びの状態によっては、インビザラインが目立ちやすいこともあります。

  • 歯の傾きが大きい・・歯が大きく傾いている場合、アライナーの端が浮きやすくなります。
  • 隙間が多い歯並び・・歯と歯の間にスペースがあると、光の加減でアライナーのエッジが目立つことがあります。

対策

  • 歯並びの状態に応じた治療計画を立てる
    定期的な調整を受ける

目立つ原因⑤:光の反射や唇の動き

インビザラインは ツヤのあるプラスチック素材で作られているため、光が反射すると目立つことがあります。また、 話している時や笑った時の唇の動き によって、アライナーが光を受けて見えやすくなることもあります。

対策

  • 話すときの口の動きを意識する
  • できるだけ光を反射しにくいアライナーを選ぶ(一部のメーカーでは、光の反射を抑える加工が施されたアライナーもあります)

目立たないようにするための対策

以上のような原因を踏まえ、インビザラインを目立たなくするための具体的な対策をまとめます。ポイントは以下の4つです。

アライナーの清潔を保つ(黄ばみや汚れを防ぐ)

マウスピース

アライナーが黄ばんでしまうと目立ちやすくなります。毎日の洗浄はもちろん、専用のクリーナーを使うことで透明感を長持ちさせることができます。

装着方法を正しく守る(フィット感をよくする)

アライナーが歯にしっかりフィットしていないと、隙間が目立つ原因になります。装着する際は、チューイーを使用して密着させることを心がけましょう。

アタッチメントの色を調整する(歯の色と合わせる)

アタッチメント

歯の色とアタッチメントの色に差があると、目立ちやすくなります。歯科医に相談し、可能な限り目立たない色合いに調整してもらうとよいでしょう。

光の反射を抑える工夫をする(素材選びや口の動きに注意)

インビザラインの素材は光を反射しやすいものもあります。話す際の口の動きを意識し、自然な表情を心がけることで、目立ちにくくすることができます。

追加のポイント

装着時間をしっかり守る

1日22時間以上の装着が推奨されていますが、装着時間が短いと歯の動きが遅れ、アライナーが歯に合わなくなり目立ちやすくなります。

飲食の際の注意

アライナーを装着したまま着色しやすい飲み物(コーヒー・紅茶・赤ワインなど)を摂ると、着色の原因になります。必ずアライナーを外し、摂取後はしっかり口をすすぐようにしましょう。

唇の保湿を心がける

乾燥すると唇が縮み、アライナーが目立ちやすくなります。リップクリームや保湿ケアを行うことで、自然な口元を維持することができます。

定期的にアライナーを交換する

使い続けるうちにアライナーが摩耗し、透明感が失われることがあります。推奨された交換スケジュールを守ることで、いつもクリアな状態をキープできます。

着色を防ぐためのポイント
飲食時は必ず外す!

水以外の飲み物はNG(特にコーヒー・紅茶・ジュースは注意!)
食事の前には必ず外し、ケースに保管

アライナー装着前に歯磨きをする

食べカスや歯の汚れがアライナーに付着するのを防ぐ
歯磨きできない時は、水で口をゆすぐだけでもOK!

こまめにアライナーを洗浄する

1日1~2回、専用のクリーナーで洗浄
水またはぬるま湯で洗い流す(熱湯は変形の原因!)
歯磨き粉の使用はNG!(傷がつき、汚れが付きやすくなる)

きちんと保管する

食事中は専用ケースに入れる(ティッシュに包むと紛失の原因に!)
乾燥を防ぐため、ケースの中に少し水を入れると◎

まとめ

インビザラインは目立ちにくい矯正方法ですが、 状況によっては目立つこともあります。せっかく目立たない矯正装置を選んだのですから、自然な見た目になるようにケアや対策を行って見えにくい状態を保ちましょう。目立たないように工夫しながら、理想の歯並びを目指していきましょう。

この記事の監修者

医療法人真摯会
理事長 歯科医師 総院長
松本正洋
クローバー歯科、まつもと歯科 総院長。国立長崎大学歯学部卒業。1989年歯科医師免許取得。1998年医療法人真摯会設立。矯正歯科の認定多数。日本抗加齢医学会 認定医。

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